日本の基準(厚生労働省)
成人男性の推奨量:700〜800mg/日 成人女性の推奨量:650mg/日 妊婦:+0mg(同量) 授乳婦:+0mg(同量) 耐容上限量:2,500mg/日
年齢別推奨量
- 1〜2歳:450mg/日
- 3〜5歳:600mg/日
- 6〜7歳:600mg/日
- 8〜9歳:650mg/日
- 10〜11歳:700mg/日
- 12〜14歳:1,000mg/日(成長期のピーク)
- 15〜17歳:800mg/日
- 18歳以上:650〜800mg/日
- 高齢者(65歳以上):700〜800mg/日(骨粗しょう症予防のため重要)
国際的な推奨量
米国推奨量(RDA):
- 成人(19〜50歳):1,000mg/日
- 女性(51歳以上):1,200mg/日
- 男性(71歳以上):1,200mg/日
- 妊婦・授乳婦:1,000mg/日
健康状態別の推奨量
骨粗しょう症予防・治療 1,000〜1,200mg/日 + ビタミンD 800〜1,000 IU/日 成長期の子供・青少年 1,000〜1,300mg/日(最大骨量の獲得に重要) 閉経後女性 1,200mg/日 + ビタミンD(骨量減少が加速するため) 妊娠中・授乳中 1,000〜1,300mg/日(胎児の骨格形成と母体の骨保護) 高血圧 1,000〜1,500mg/日(血圧低下効果) 乳糖不耐症・ヴィーガン 1,000〜1,200mg/日(乳製品からの摂取が困難なため、サプリメント推奨)
効果的な摂取方法
分割摂取が重要 体は一度に500mg以上のカルシウムを効率的に吸収できません。1日の総量を2〜3回に分けて摂取すると吸収率が最大化されます。
- 例:朝食時400mg、夕食時400mg
ビタミンDとの併用(必須) ビタミンDがないとカルシウムの吸収率が大幅に低下します。サプリメントを摂取する際は、必ずビタミンDも十分に摂取してください。
- 推奨:カルシウム1,000mg + ビタミンD 800〜1,000 IU
食事と一緒に摂取 胃酸の分泌を促進し、吸収が向上します。特に炭酸カルシウムは胃酸が必要です。 マグネシウムとのバランス カルシウム:マグネシウムの理想比率は2:1程度です。カルシウムのみを過剰摂取すると、マグネシウム不足を引き起こす可能性があります。
カルシウムの形態
炭酸カルシウム(Calcium Carbonate)
- カルシウム含有率:40%(最も高い)
- 安価で一般的
- 胃酸が必要なため食後摂取推奨
- 便秘を引き起こす可能性
クエン酸カルシウム(Calcium Citrate)
- カルシウム含有率:21%
- 吸収率が高い(胃酸不要)
- 空腹時でも吸収可能
- 高齢者や胃酸分泌が少ない人に適している
- 腎結石のリスクが低い
- やや高価
その他の形態
- リン酸カルシウム:骨への親和性が高い
- 乳酸カルシウム:吸収率良好
- グルコン酸カルシウム:吸収率良好だがカルシウム含有率低い(9%)
摂取を避けるべきタイミング
- 鉄剤と同時:カルシウムが鉄の吸収を阻害するため、4〜6時間間隔を空ける
- 甲状腺ホルモン薬と同時:吸収を阻害するため、4時間以上間隔を空ける
- 一部の抗生物質と同時:相互作用の可能性