日本の基準(厚生労働省)
成人男性の推奨量:14〜15mgNE/日(ナイアシン当量) 成人女性の推奨量:11〜12mgNE/日 妊婦:+0mgNE(同量) 授乳婦:+3mgNE(14〜15mgNE/日) 耐容上限量:250〜300mgNE/日(ニコチン酸として)
- ナイアシン当量(NE)= ナイアシン量 + トリプトファン量/60
- 体内でトリプトファン60mgからナイアシン1mgが合成される
国際的な推奨量
米国推奨量(RDA):
- 成人男性:16mg/日
- 成人女性:14mg/日
- 妊婦:18mg/日
- 授乳婦:17mg/日
健康目的別の推奨量
一般的な健康維持 14〜20mg/日(食事から十分摂取可能) エネルギー代謝サポート 20〜50mg/日(ナイアシンアミド) 美肌・皮膚の健康 内服:20〜50mg/日(ナイアシンアミド) 局所:2〜5%濃度のナイアシンアミド配合化粧品 脂質異常症のの医療ケア(医師の指導下) 500〜2,000mg/日(ニコチン酸、徐放性製剤)
- これは医薬品レベルの用量で、必ず医師の監督下で使用
精神疾患の補助療法(医師の指導下) 500〜3,000mg/日(ナイアシンアミド)
ニコチン酸 vs ナイアシンアミド
ニコチン酸(Nicotinic Acid)
- 脂質改善効果あり(HDL上昇、LDL低下、中性脂肪低下)
- 「ナイアシンフラッシュ」を引き起こす(皮膚の紅潮、かゆみ、ほてり)
- 高用量では肝機能への影響の可能性
- 医薬品として使用される形態
ナイアシンアミド(Nicotinamide/Niacinamide)
- フラッシュを引き起こさない
- 脂質改善効果はない
- より安全で副作用が少ない
- サプリメントに一般的な形態
- 皮膚の健康、エネルギー代謝、DNA修復に効果的
効果的な摂取方法
ニコチン酸を摂取する場合
- フラッシュ軽減のため、食後に摂取
- 就寝前の摂取でフラッシュを睡眠中にやり過ごす
- アスピリン325mgを30分前に摂取するとフラッシュが軽減(医師に相談)
- 徐放性製剤は即放性よりフラッシュが少ないが、肝毒性リスクがやや高い
- 低用量から開始し、数週間かけて目標量まで増量
ナイアシンアミドを摂取する場合
- 特別なタイミングは不要
- 1日1〜2回に分けて摂取
- 食事と一緒でも空腹時でも可
イノシトールヘキサナイアシン(ノーフラッシュナイアシン)
体内で徐々にニコチン酸に変換される形態で、フラッシュが少ないとされますが、脂質改善効果も減弱する可能性があります。