日本の食事摂取基準(2020年版)
成人男性:推奨量11mg/日、耐容上限量40〜45mg/日 成人女性:推奨量8mg/日、耐容上限量35mg/日 妊娠中:+2mg/日、授乳中:+4mg/日
一般的な健康維持
成人:8〜15mg/日(食事とサプリメント合計) サプリメントからは8〜11mg/日が標準的
状態別推奨量
- 免疫強化・風邪予防:10〜15mg/日(通常時)、風邪の引き始めには高用量(75〜100mg/日を5日間程度)
- 創傷健康的な状態の維持:15〜30mg/日
- ニキビ改善:30〜40mg/日(医師の指導下)
- 男性不妊・テストステロン向上:15〜30mg/日
- 加齢黄斑変性症:80mg/日(AREDS2研究、他のビタミンと併用)
- 味覚障害:30〜50mg/日(医師の診断と指導下)
- ベジタリアン:推奨量の1.5倍(植物性食品の亜鉛は吸収率が低いため)
効果的な摂取方法
空腹時の摂取は吸収率が高いですが、胃の不快感を引き起こすことがあります。胃が敏感な方は食後1〜2時間後がおすすめです。就寝前の摂取も効果的です(成長ホルモン分泌を促進)。
吸収を高める/阻害する要因
吸収を高める
- 動物性タンパク質と一緒に摂取
- ビタミンCと併用
- クエン酸と併用
吸収を阻害する
- フィチン酸(全粒穀物、豆類に含まれる):浸水や発酵で減少
- カルシウム高用量(1,000mg以上):2時間以上間隔を空ける
- 鉄サプリメント高用量:2時間以上間隔を空ける
- カフェイン、タンニン
- 食物繊維の過剰摂取
亜鉛の形態
- グルコン酸亜鉛:吸収率が高く、胃への負担が少ない(風邪トローチでよく使用)
- ピコリン酸亜鉛:最も吸収率が高い形態の一つ
- クエン酸亜鉛:吸収率が高く、味が良い
- 酢酸亜鉛:ウィルソン病医療ケアに使用
- 硫酸亜鉛:安価だが胃の不快感を引き起こしやすい
- キレート亜鉛(アミノ酸キレート):吸収率が高く、胃への負担が少ない